オール電化に対して、読者様はどのようなイメージを持たれますか?
- すべての設備を電気でまかなう
- 安全・安心に使うことができる
- 光熱費を抑えることができる
これらのことが挙げられると思います。
では、実際に光熱費は抑えられているのか。4人家族や2人暮らしなどの家族構成で変動はあるのか答えられますか?
僕は答えられませんでした。そこで、維持費が安いうえに安全といわれているオール電化の料金について調べてみることにしました。
■目次
オール電化についておさらいします

読者様の家の熱源はオール電化ですか?
興味はあるけれども、まだ都市ガスやプロパンガスと併用している、という読者様も多いでしょう。
その理由は簡単です。元来、暖房や炊事などで必要になる熱エネルギーは電気とガス(都市ガスやプロパンガス)を併用するのが主流だからです。



- 暖房や炊事などで使用する熱源を電気のみでまかなうシステム
- このスタイルを取り入れた住宅のことをオール電化住宅(全電化住宅ともいう)と呼ぶ
引用:enepi
オール電化と電気・ガス併用のどちらがいいかは使い勝手や好みの問題になります。
光熱費が安くなるといわれていますが、これは電気料金の仕組みを理解しておかないといけません。
それではオール電化での電気代はどれくらいかかるのか。気になるところを検証していきます。
光熱費ってどれくらいかかるものなの?

オール電化にする魅力の一つが光熱費の削減ということを挙げられる読者様も多いでしょう。
では、その光熱費がどれくらい変わるのか調べてみました。
電気・ガス併用の場合
電気代+ガス+灯油
月平均 18,651円(内、電気代 11,203円)
オール電化の場合
電気代 15,905円
なお、この電気・ガス併用の時の金額は2014年総務省統計局家計統計調査から引用しています。
オール電化の分は各電力会社の発表している数字から平均を出しました。参考までに各電力会社の発表している数字から出した平均額をお知らせします。
電力会社 | 平均電気代 |
東京電力 | 13,353円 |
北海道電力 | 23,463円 |
東北電力 | 15,271円 |
中部電力 | 17,548円 |
関西電力 | 16,772円 |
四国電力 | 13,012円 |
九州電力 | 12,154円 |





母さんの疑問はもっともです。なので、僕はそちらも調べてみました。こちらのデータでのオール電化の電気代は2017年5月~2018年4月までの関西電力の情報。全国の光熱費は政府統計の家計調査にある2017年度のデータになっています。
家族構成 | オール電化の平均 | 全国平均光熱費 |
1人暮らし | 10,751円 | 9,468円 |
2人家族 | 12,904円 | 14,912円 |
3人家族 | 14,454円 | 16,898円 |
4人家族以上 | 14,914円 | 17,116円 |

オール電化で節約にチャレンジ

ここまでオール電化にした時の電気代をいろいろなパターンでみてきました。どのパターンでも従来の電気・ガス併用パターンよりもオール電化の方が安いのは事実です。
この結果、オール電化にすれば光熱費が削減できるといわれているわけです。
しかし、オール電化は使い方を間違えると電気代が1か月に2万円を超えてしまったという話もよく耳にします。それを防ぐにはどうすればいいか。
ちょっとしたことに気を付ければいいので、その節約術をお知らせします。




調理時間を考えていますか?
読者様が料理をする時間帯はどのあたりでしょうか?やはり、日中が多いと思われます。
となると、オール電化でIHクッキングヒーターを利用する時も同じような時間帯になるということです。
日中の電気代が高い時間帯にIHを使用
⇓ ⇓ ⇓
電気代が高くなる
こうなることは少し考えればわかることです。では、これを防ぐにはどうすればいいのか。
電気代の高い時間帯での調理は避ける
これが一番の方法です。とはいっても、日中しか調理をする時間がないという場合は、料金プラン自体を見直すことも検討してみてください。
それ以外にもIHクッキングヒーターの特性を考えると、使用する鍋底は平面でしっかりしたものを選びましょう。
天板のヒーター部分を常にキレイにしておくのもポイントです。
- 底が平面でしっかりした鍋を使う
- 天板のヒーター部分をキレイにしておく
- IH対応の圧力鍋を使用する

お湯を沸かすタイミングは大事です
オール電化といえば、エコキュートは外すことができません。
このエコキュートですが、商品名だということをご存知ですか?




エコキュートを利用したときの電気代ですが、4人家族の場合、月額1,250円が平均といわれています。もし、それよりも料金がかかっている場合は、次のことをチェックしてみてください。
- 時間帯設定は深夜料金の時間帯ですか?
- 昼間運転や自動沸き増し機能は本当に必要ですか?
- 省エネモードを利用していますか?
これらの3点を意識するだけで、かなり金額が変わってきます。



お湯をよく使う場合には自動沸き増し機能はたしかに便利です。しかし、あまりお湯を使わない日にまでそれをしていると、電気代を使いすぎる可能性があります。
季節によってお湯の量を変化させるということも考えておきましょう。
「省エネモード」を利用すれば節約になりますが、お湯が足りなくなって沸き増しを頻繁にするようになると逆効果です。
その場合は、設定を多めにお湯を沸かすようにした方が効率がよくなります。
お風呂のお湯を温めなおすときには、追い炊きよりも「足し湯」をした方が早く温まるので、節電効果が期待できます
タイマー確認、大事です
蓄熱暖房機といってもわからないという読者様のために、ちょっと説明しておきます。
蓄熱暖房機とは電力で温めた耐火レンガや蓄熱レンガの放熱を利用して空間を温めるものです。岩盤浴で温まるのと理論的には似ているといえるでしょう。
これの利点は使う電力は割安な深夜電力。自然な放熱で温めるのでエアコンのように稼働させるための電力がいらないことです。


たしかに蓄熱暖房機は電気代を抑えることができます。しかし、設定や使い方を間違えると逆に電気代が多くなってしまうことがあります。蓄熱暖房機を使う時は、以下のことを注意してください。
- 日中に熱切れを起こさないように適切な蓄熱量をセットする。
- ファン付きの場合、温かさが適切ならファンは使用しない。
- 月に一度は設定時刻がずれていないかチェックする。





だとしたら、このことも教えてあげないと。
数日間の外出の場合、蓄熱暖房機は切ってしまってはいけません。
しかし、夏場のように暖房がいらなくなった時は違います。
- 室内設定ダイヤルなどは最小にする。
- 蓄熱量設定・ファン設定などをoffにする。
- 蓄熱暖房機からコンセントを抜き、ブレーカーを切る。
以上のことは、絶対に実行してください!
これを忘れると、夏場でも蓄熱してしまいます!

光熱費の節約といえば、こちらの記事もおすすめです。
まとめ
オール電化での電気代ってどれくらいかかるのか?
光熱費のことを考えると気になることです。そこで、今回は家族構成でどれくらいの違いがあるのか。節約できるとすればどのような方法があるのかを調べてみました。
家族構成や電気を使う時間帯によっては今までの電気・ガス併用の方がお得な場合もあります。
しかし、オール電化の場合、月に2,000円程度は確実に安くなります。ライフスタイルに無理がないのならば、オール電化は間違いなく光熱費の削減につながるでしょう。
直接、火を使わないので高齢者にも安心・安全なオール電化。
好みやライフスタイルで選べばいいことですが、ガスを併用するよりも安くなるというのは魅力的です。
とはいっても、流行だからオール電化にする、というのではなくライフスタイルに合っているかということで考えていくことが大切なことだと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。