トイレの壁をリフォームするときにあなたならどんな壁にしたいですか?
おしゃれで明るい雰囲気にしたい。
清潔で手入れがしやすいのがいい。
などいろいろなイメージが沸いてきますよね。
最近、トイレの壁をパネルにリフォームする家が増えてきているようです。
パネル?
ちょっと聞きなれないかもしれません。
一般的に昔からトイレの壁として使われているものは
- タイル
- 壁紙(ビニールクロス)
- 漆喰・珪藻土(塗り壁)
- 腰壁(木材)
このあたりが多く、僕たちにもなじみがありますよね。
それぞれ水回りで使用するのに適した機能があり、雰囲気も全然違います。
この記事では、トイレの壁をパネルにすると、今までの壁とどんな違いがあるのかを詳しく説明していきます。
是非最後まで読んでみてくださいね。
■目次
パネルとはいったいどんなもの?

一般的にパネルという言葉で表されるものはこちらです。
パネルとは
- 鏡板。羽目板。また、一定の寸法や仕様で作られた板。「部屋をパネルで仕切る」
- カンバスの代用とする画板。また、それに描いた絵。パネル画。
- 展示するために写真などを貼る板。また、その写真。
- 「パネルディスプレー」の略。
引用:Goo国語辞書



トイレの壁に多く使われているパネル

トイレの壁に使われているパネルが、どんな材質でどんな性能を持っているかをリフォームでよく使われているメーカー別に調べてみました。
サニタリーパネル

引用:キョーライト
洗面所、トイレ、浴室などの水回りの設備を総称してサニタリーと呼びます。
そういった、水に濡れやすい場所で使用されることを目的にした化粧パネルを、サニタリーパネルといいます。
まずは、リフォームによく使われているメーカーのサニタリーパネルを比較してみました。
メーカー | 製品名 | 材質(表面/基材) | 耐水・耐久性 | 特徴 |
キョーライト | サニタリー改修パネル立体印刷タイプ | アクリルウレタンUV塗装 /アルミ樹脂複合板 | 〇 |
|
北村化学産業 | エルクリーン | 薄型塩化ビニール装飾 | 〇 |
|
アイカ | タフウォールS | メラミン樹脂含浸の化粧層/コア層 | 〇 |
|
フクビ化学工業 | サニタリーゾーンパネル |
アルミ板/高密度発砲ウレタン |
〇 |
|
このようにメーカによって材質は異なりますが、共通の特徴は表面化粧加工によりツルツルしているところです。
キッチンで主に使われているキッチンパネルもツルツルしていますよね。
それとほぼ同じ感じのものとイメージしてください。
ただ、キッチンパネルは火を扱う場所で使用されるので耐水と耐火の両方の性能を持っていますが、サニタリーパネルは耐火性能は持っていません。
ホーローパネル

引用:タカラスタンダード
水回り専門のメーカーとして実績が高い、タカラスタンダード社のパネルです。
上記メーカーのパネルとは材質や特徴が少し違います。
メーカー | 製品名 | 材質 | 耐水・耐久性 | 特徴 |
タカラスタンダード | ホーロークリーントイレパネル | 鉄のベースにガラス質を850℃で焼き付けて生まれた、高品位ホーロー | 〇 |
|
タカラスタンダードは、システムキッチンやシステムバスなど水回りの大手住宅設備メーカーで、特にホーロー技術の高さが評価されています。
2008年よりOEM(他社の製品を自社ブランドで販売すること)で、トイレメーカの老舗であるジャニス工業のトイレ製品を販売するようになりました。
製品名は異なりますが同じ商品を、タカラスタンダードは家庭用として取り扱い、ジャニスは主に大型施設で取り扱いをしています。
こうしてみるとパネルにはいろいろな材質が使われているのがわかりますね。
トイレに使うという性質上、耐水性は重要ですのでどのメーカーもしっかりしています。
パネルにリフォームする費用と工期は?

先程のメーカーごとのパネルの表に、上貼り工法という言葉が出てきました。
トイレの壁をパネルにするときにかかる費用はどれくらいなのか、上貼り工法も含めた施工方法や期間ついて、こちらで説明しますね。
費用
パネルのみを交換の場合、諸経費込みで相場は6~10万円程と言われています。
ですがパネルの種類、使う量(部分的、腰壁、全周)、便器を一度外してまた取り付ける場合などで費用は大きく変わります。
- キョーライト サニタリー改修パネル
(厚さ)3㎜×(幅)900㎜×(長さ)2400㎜ ¥24,000/枚 - 北村化学産業 エルクリーン
(厚さ)1.3㎜×(幅)910㎜x(長さ)2400㎜ ¥15,000/枚 - アイカ タフウォール
(厚さ)3㎜×(幅)935㎜×(長さ)2455㎜ ¥15,600/枚 - フクビ化学工業 サニタリーゾーンパネル
(厚さ)9㎜×(幅)300㎜×(長さ)2400㎜ ¥6,700/枚
一枚の厚みや大きさが違い、価格も様々ですね。
このパネル代に加え、接着セットや施工費などの追加費用が掛かります。
- 壁面用(全周タイプ)税抜き¥45,000~ ※0.5坪の室内周囲に設置した場合。
- 壁面用(カンタン取付けタイプ)税抜き¥23,000~ ※間口90cmパネルを両側面に設置した場合。
トイレが広いとこの値段より価格が上がってしまいますね。
これに施工費用等もかかってきますのでやや高めです。
一般的に壁紙(クロス)の貼り替えの価格は壁や天井を含めても5万円以内で収まるので、比べてみるとパネルの費用は少し高いですね。
施工方法と工期
リフォームの際、パネルは上貼り工法で簡単に換えられます。
この工法は既存の壁をはがさず新しいパネルをそのまま重ねて貼る工法のことです。
既存の壁の種類や状態の悪さによって、上からパネルを貼りやすくするために壁を補正する場合も。
工期はパネルのみなら半日~1日程、便器の取り換えを含むなら1~2日程です。
水回りのリフォームはたいてい半日~3日程度で完了するものが多いのですが、配管の取り換えなどが必要になる場合は工期が延びることがあります。
引用:YouTube
パネル1枚の価格が高めなので、使用する枚数が多いとリフォーム費用も高くなってしまいます。
でも、元の壁の上から貼りつけられる工法だから時間もかからないし、簡単でいいですね。
床や壁紙にかかる費用や工期について、こちらの記事も参考にしてみてください。
トイレの壁をパネルにリフォームするメリット・デメリットは?

今度はパネルのメリットとデメリットを紹介しましょう。
まずはメリットから。
メリット1:お手入れが簡単

引用:タカラスタンダード
パネルは表面がツルツルしているため、水や尿を弾き染み込みにくくなっています。
そのため、普段の掃除では雑巾でさっと拭くだけというお手軽さ!
また、尿の汚れが染み込みにくいので、トイレの悩みでもあるアンモニアの臭いを抑えられます。
清潔さを保つことがとても簡単なので、掃除が苦手な人はとても助かりますね。
メリット2:耐久性に優れている
各メーカーそれぞれ耐久性にはこだわりを持っていて、その性能はとても高くなっています。
パネルの厚みは1㎝もありませんが、壁紙のようにすぐにキズがついたり破れる心配がありません。
また、水に強いので剥がれることがなく長期間使用が可能です。
メリット3:施工が意外と簡単
薄いのでカッターで手軽に切断でき、下地の上から両面テープや接着剤で重ね貼りできます。
既存の壁の材質、状態によって壁の補正が必要になることもありますが、既存の壁をはがしたり壊したりする必要がないので時間も短縮でき、簡単に施工できます。
専門の職人がいらないので、幅広い職人の方に施工してもらえます。
メリット4:ホーロータイプは多機能

引用:タカラスタンダード
ホーロータイプは色あせ、変色、剥がれなどの心配がほとんどありません。
小さなお子さんが油性マジックで落書きをしてしまっても、つるりと簡単に落とせます。
こんなに汚れが落ちるなら、真っ白なパネルにも挑戦できますね。
また、材質が金属のためマグネットがくっつくという便利さがあります。
マグネットタイプのタオル掛けやペーパーホルダーなどを、お子さんの成長に合わせて高さを調整し自由に配置することができます。


デメリット1:価格が高い
壁紙(クロス)などに比べるとパネルの価格が高めです。
使用する枚数やトイレの広さにより、リフォーム費用が高くなる傾向があります。
デメリット2:好みの色や柄がない場合もある
メーカーによって色や柄の種類が少ないこともあるので、内装にこだわりたい人にとって選択肢が狭まることも。
また、選択した種類や施工の仕方によっては、病院などのトイレに雰囲気が近くなってしまい、残念な仕上がりになることもあります。
デメリット3:ホーローは冬場冷たく感じる
壁なので直接触れることはほとんどないですが、ホーローは鉄が材料のため冬場にトイレの温度が下がるとパネルも冷たくなります。


トイレのリフォームに補助金が使える場合もあるので、こちらも参考にしてみてくださいね。
トイレの壁をパネルにするのは正解なの?まとめ
トイレの壁のリフォームによく使われるサニタリーパネルとホーローパネルには、それぞれの性能がありましたね。
パネルは費用が少し高いという点がありますが、掃除がしやすく耐久性が高い点はとても大きなメリットです。
さらに長期間使用できる点から考えると、リフォームのときに費用がかかったとしても長い目でみるとお得に感じられる場合もあります。
パネルを選択することが正解なのかは、人それぞれトイレをどんな場所にしたいかというイメージによって違ってきます。
トイレは毎日使う場所で掃除もこまめに必要な場所なので、あなたが一番使いやすいと思えるようにリフォームができるといいですね。
壁と一緒に床のリフォームもどうですか?こちらの記事も参考にしてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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