







■目次
ヒートショックの症状

急激な温度の変化により血圧の乱高下や脈拍の変動が起こること。冬場の入浴時や冷暖房の効いた部屋から外へ出た時などに起こりやすく、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞などの深刻な疾患につながる危険性がある。高血圧や動脈硬化の傾向がある人が影響を受けやすく、特に高齢者は注意が必要とされる。日本では年間1万人以上がヒートショックが原因で死亡しているとされ、室内における高齢者の死因の4分の1を占めるとも言われている。
引用:コトバンク
寒くなってくるとテレビのニュースなんかでよく耳にする「ヒートショック」。
実は、日本でのヒートショックによる死亡率は交通事故のおよそ2倍になります。

ヒートショックとは
冬場の部屋は、ヒーターをつけている暖かい部屋と、ヒーターをつけていない浴室やトイレの温度差は、10℃を超えるといわれています。
寒い場所では血管は細く縮まり、縮まることで体に流れる血液の量を減らし、体中の熱を外に逃がさないようにします。
血管が縮むと、血液が流れにくくなるので、血圧は急上昇します。
暖かい場所ではその逆になり、血管は拡張し、急上昇した血圧が、今度は急激に低下してしまいます。
寒い場所から急に暖かい場所に行くことで人間の体の中にある血管は縮まったり緩んだりするのです。
血管が収縮するということは、血圧は急激に変動します。
その血管の収縮に対して心臓は血液を送り出そうとします。
若くて健康な方なら問題ないですが、高齢者であったりたとえ若くても病気がちな方になると、この血液の量をうまくコントロールできません。
上手くコントロール出来ないことで、血圧が急激に上昇し脳梗塞や脳出血、心筋梗塞で死亡するリスクが高くなります。

若くて健康な人であれば血圧が変動してもそこまで影響はありませんが、体力の無い高齢者なんかは血圧の上昇による心筋梗塞、脳梗塞や脳出血などが起こりやすくなります。
逆にヒートショックではありませんが、血圧が下がることでめまいやふらつきの症状もあらわれます。
意識を失い、転倒や溺死という結果を引き起こすこともあるのです。


ちなみに溺死の死亡率は交通事故で亡くなるよりも3倍近くあるらしいよ。




ヒートショックが起きやすい場所はどこ?

ヒートショックを起こしやすい場所は、極端に温度差のある場所になります。
特に冷え込む冬場のトイレや洗面脱衣所・お風呂場などが挙げられます。

トイレでの予防対策①トイレの中と外の温度差を無くす。
寒い冬場はトイレの回数も増え、特に高齢者は夜中にしばしば起きることも・・・。
用を足すだけでも更に寒さが倍増の真夜中のトイレ・・・。
そんな方のために最近では、人を感知すると作動するエコな人感センサー付きの電気温風器や、ヒーターと一体型になった天井照明など、場所を取らない暖房器具も販売されています。


温かい部屋と寒い部屋の温度差は、できれば5℃以内が望ましいといわれています。
家電製品を上手く活用して、トイレに暖房設備を設置してみましょう。
トイレでの予防対策②いきみすぎない
排便の際に無理にいきんだりすると、脳や心臓の血管に急激な圧がかかり、血圧が上昇してしまいます。
血圧が上昇することで、心臓への負担が高くなり、脳梗塞や心臓の病気の危険性があります。
また、排便後は急激に血圧が下がるので、血圧のアップダウンが激しくなります。
普段からこまめに水分をとったり、食事に気を付けたりするなど便秘対策も重要になります。
それでもだめなら、病院で薬を処方してもらうことも出来るのでちょっと気になってるって方は気にとめてみて下さいね。


お風呂場での予防対策①お風呂場と洗面脱衣所の温度差を無くす

洗面脱衣所にヒーターを置いたり、もしあるなら浴室に暖房をかけておいて浴室と洗面脱衣所を温めておくことが大切です。
少しでも浴室と洗面脱衣所の温度差をなくしましょう。
昔ながらの日本家屋であったり、温泉施設は床が冷たいタイル貼りになっていたりします。
また、暖房設備が整っていない場所も多いので温度差が生じやすくなります。
もし浴室内の暖房がなければ、お湯を張った浴槽のフタを開けておくだけでも浴室内の温度が変わってきます。
浴槽にお湯を溜めるときはシャワーでお湯をはれば、湯気を充満させて浴室内を温めておくことも出来ます。
また、1番風呂には入らず1番風呂のあとすぐに2番風呂に入れば、浴室内が温まっている間に入浴が可能になります。
お風呂場での予防対策②入浴の前と後には水分補給をする

お風呂に入ると汗をかくので、体内の水分が減ってしまいます。
ということは、体内の水分が減少し、血液がドロドロになってしまいます。
血液がドロドロの状態になると血栓(血液が血管内で固まったもの)ができやすくなり、血圧が上がると脳梗塞や心筋梗塞になりやすくなります。
入浴前と後に水分補給をすることで、血液をサラサラにしておきましょう。
お風呂場での予防対策③飲酒は入浴後にすること

飲酒をすると、血管が拡張し血圧が下がります。
また、飲酒することで体の反応も鈍くなり転倒しやすくなってしまうので大変危険です。
16:00~19:00の間が人間の体温が一番安定する時間帯と言われているので、出来ればこの時間帯に入浴し、飲酒することをおすすめします。
高齢者がヒートショックになりやすいの?

11月から2月までの気温が下がる時期に多発するヒートショック。
「私には関係ない」と思った人は、その認識間違ってますよ。
65歳以上の高齢者を中心に起こりやすいと言われていますが、高齢者以外の若者でもヒートショックは起こる可能性があります。
若くて健康体であれば限りなくヒートショックになる確率は低いかもしれませんが、みんなが健康体とは限りません。
- 42度以上の熱いお風呂に入ることが好きな人
- 飲酒した後にお風呂に入る人
- 太っている人
- 高血圧、糖尿病、動脈硬化などの病気を持っている人
- 呼吸器官に問題がある人
- 睡眠時無呼吸症候群、不整脈の人
上記6つのうち1つでも当てはまる人は冬場のヒートショックに気を付けたほうがいいですよ。


ヒートショック予防対策 一番大切なことは?

ヒートショック対策と聞くと、お風呂場やトイレなどにヒーターを置き急激な温度変化を避けることがまず第一に挙げられますが、実はそれだけでは根本的なヒートショック対策にはなりません。
家の断熱性であったり気密性を高めることが一番になります。
断熱性、気密性が低いと、せっかくヒーターで部屋を暖めても温かい空気が家の外に逃げていってしまいます。
寒くなると足元や指先ってすぐに冷たくなりますよね?
いくら部屋を温めてもぜんぜん手足が温かくならないっていう経験は誰しも一度は経験があるのでは?
それは、温かい空気が外に逃げているからなんです。
ということは、ヒーターがあっても部屋の中で温かい場所と寒い場所が出来てしまうので、根本的なヒートショック対策にはなりません。

ヒートショック対策を考えておこう!






母さんじゃないけど、高齢者の一人暮らしは確かに心配になってきますね。
一緒に暮らしていたらすぐに異変に気付けるかもしれませんが、離れて暮らしているとそうはいきません。
そのためにも、ヒートショック対策をしておくことをおすすめします。
僕が紹介したものの中にはお金がかかるものもあるので「高くて無理!」と思われた方もいるかと思いますが、ほとんどは日ごろから気を付けていれば出来ることばかりです。
僕が紹介したのはほんの一例ですが、ヒートショック対策は考えればいろいろと工夫出来そうなので是非簡単なことから実践してみて下さいね。
ここまで読んで頂いてありがとうございました。
リフォームするなら断熱性と気密性は重要になってきます!
リフォーム修理方法や費用についての記事はこちら!
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